2017年最高の漫画『ゴールデンカムイ』の魅力を無理矢理ジョジョで例えて語る
こんばんは。遂に満を持して、僕が2016年-2017年と1番にお勧めしている漫画である『ゴールデンカムイ』について書きます。
僕が購入している漫画雑誌ジャンプ・ヤンジャン・マガジン・ヤンマガ・モーニング・スペリオールの中で...今最も面白い!たぶん!個人的に!!
ただ、ゴールデンカムイの魅力はもう相当世の中で語り尽くされていると思うので…なぜ僕がこんなにゴールデンカムイが好きなのか、同じく昔めちゃくちゃにハマったジョジョで例えつつお伝えしたいと思います。
登場人物全員漢。心に響く漢気
まずこれ。カッコだけでなく精神的にも、行動も、全てが漢です。カッコ良くない人が出てこない!くたびれた爺さんだと思っていたキャラですらしっかりカッコイイ。すごい。
1番「精神的にカッコイイ!」と思わせる場面は、3巻でメインの二瓶鉄造ですね。ここで最初に、作者の描く「漢」にハマります。
ジョジョで言うところの...って、例えようと思いましたけどジョジョは全員が相当哲学的な切り口で話すので難しいですね。あえて挙げるとしたらやっぱり5部のブチャラティかな。
オレは『正しい』と思ったからやったんだ。 こんな世界とはいえ、 オレは自分の『信じられる道』を歩いていたい!
こんな感じのアツい信念・哲学!ゴールデンカムイもこれが伝わってくる登場人物たちです。好きにならないはずがない!
そしてゴールデンカムイでは女の子も全員カッコイイ!漢!!ヒロインはアイヌの少女なんですが、鹿を食べるときのセリフがこれ。
懸命に走る鹿の姿 内臓の熱さ肉の味 全て鹿が生きた証だ 全部食べて全部忘れるな!!それが獲物に対する責任の取り方だ
(アシリパ ゴールデンカムイ3巻より)
かっこよすぎる…!その他、敵として出てくる女性も生き様が男前すぎて惚れます。ジョジョも、6部ジョリーンをはじめ出てくる女性陣は芯がしっかりしていてキャラが立ってますよね。これも大きな共通点だと思います。
主人公が唯一無二の強さ
正直これが一番「ジョジョと似てる!(いい意味で)」と思った理由です。主人公の杉本ですが…ピンチの時に必ず強い。ゴタゴタ言わないカッコよさ。まさに3部の承太郎です。
なんとなく体つきや髪色(黒)のキャラ像が似てるからってのもあるんですけどね!多くは語らないけど戦闘になった時・キレたときの「マジモード」の強さが酷似してます!(強い主人公は大体そうとか言わないで)
てめーの敗因は…たったひとつだぜ…DIO…たったひとつの単純な答えだ…『てめーは俺を怒らせた』
あまりに、あまりに有名すぎるマジ切れモードになって勝利したあとの承太郎のセリフがこちら。ゴールデンカムイの主人公も、アシリパさんがピンチになってプッツンキレて敵を殺すシーンもこれに近いものを感じます。戦う漢だなーと感じる名言はこちら。
俺がくたばる時は安らかに死なせて貰おうなんてつもりは毛頭ない
(杉元佐一 ゴールデンカムイ5巻より)
戦争を経験した主人公のセリフ。重みと覚悟があり、相当なかっこよさ。
ただ、ゴールデンカムイの方は承太郎よりもうちょっと幼いですけどね。これは次項で書きますけど、ゴールデンカムイは主人公もしっかりギャグやるため承太郎ほどはハードボイルドさがないです。
バトル展開に自然と入ってくるギャグ
これもゴールデンカムイの魅力の一つです。2ch民などは「ギャグ・下ネタ・グルメ漫画」と評するほど、戦いよりもまったりニコニコシーンが多い漫画。
ジョジョの4部のほんわかした空気がどことなく流れている感じ。3部のバトルしつつも下ネタ・ギャグを持ってくるところも似てます。ずっとシリアスじゃない。ずっとバトルでもない。ずっとギャグ、というわけでもないのが魅力!
主人公含む仲間が皆ボケるため、読んでるこっちが突っ込みに回るしかありません。読んでて引き込まれていく要因の一つです。
ジャンプの中堅漫画でよくあるのが「今回はシリアス編」「間に挟むギャグ回(例えば黒子のバスケの試合後打ち上げ編でギャグ連発回)」みたいな切り替えがないです。ずっとギャグでもありシリアスでもある。この塩梅が素晴らしい。
それも、ジョジョに似てるなと思うところは皆マジ顔でボケるところですかね。おどけてボケるのはゴールデンカムイは白石くらい。ジョジョ3部でいうポルナレフなポジションです。
ただ、似てない!!!と批判を受けるのであればそれもこの点。ゴールデンカムイは下ネタ?ホモネタ?的な描写が多すぎて、少しギャグが多すぎる気があります。
RPGバトルのストーリー構成
漫画の種類の話で言うと、相当似てるんです。ジョジョ3部・5部・6部のような、ラスボスへ向かって仲間と「旅」をするRPG仕立てのバトル漫画。
道中、いろんな敵が表れて戦っていく中で、敵の回想もあればラスボスへの伏線ももちろん張っていく。ミステリーとはまたちょっと違うラストへの向かい方です。
ゴールデンカムイは謎解きの要素(宝探しが目的でそのための地図集めの旅)が強いですけどね。少年・青年漫画でバトルものは多々あれど、うまくRPG要素と絡めてる漫画は意外と少ないです。
ゴールデンカムイはその道中にグルメ描写も絡めてきてて、最初はコレが一番ウケてました。(そういえば最近あんまりないな)
バトルものに珍しく強さの指標がない
そうなんです。意外と、ジャンプ・ヤンジャン系のバトル漫画は「強さの指標」を出してしまいがち。
これは当時ジャンプで連載していたジョジョが全く新しかった部分です。「精神力バトル」を打ち立てたのは素直にすごい。ドラゴンボールとかで「戦闘力は○○万ですよ」とか言ってた時代に、少年に「精神力で勝つ」の理論を納得させた快挙は有名な話。
ゴールデンカムイの場合は、歴史モノに近くかなり現実世界の話なのでもちろん強さの指標なんてないです。
でも、例えばキングダムでは何人兵力を持っているかで強さを測ったり、ワンピースでは懸賞金があったりと、「こんな絶望的な差がある数値だったら勝てない!それに勝つ主人公凄い!」っていう演出がしやすくなってるんですよね。ナルトだって下忍・上忍とか、昔三大○○と謳われた~みたいな肩書があります。
それがゴールデンカムイ・ジョジョには全くない!ゴールデンカムイでも無理くり作ろうと思えば作れたと思いますが、全然ストーリーに合わないのでなくて本当に良かったです。
純粋に知力と武力のバトルをしている点が、嫌味なく(インフレ叩きなく)バトルが進んでいく理由だと思います。
すぐ死ぬ
そうなんです。魅力的なキャラをぼんぼん出すくせに、すぐ死にます。特に敵は容赦がない!!これも大きな共通点です。
ジョジョ系の漫画は戦いと言ったら「殺すか殺されるか」なところがありますからね、当然敵は死んでいきます。
ゴールデンカムイもバンバン殺します。戦争時代の話ってこともあって、モブキャラなんてどれだけ死んだかわからないくらい...主要キャラもすぐに死にそうな気配があります...。
死ぬのを面白がってるわけではなく、ワンピースみたいにご都合主義で絶対死なない・特に主要キャラは絶対に負けない、という縛りがあるとつまらないじゃないですか。ハラハラさせられないというか。
別に読者に愛されてるキャラだろうがストーリー上面白ければ全然殺す、そんなスタンスもそっくりです。
名作2つを比べて
さて、結構無理やりに感じたと思いますがジョジョとゴールデンカムイの共通点を出してみました。
僕的にはめちゃくちゃ「あ~こういうところが似てるからどっちも面白いんだな~」ってすんなり感じたところなんですが、読み返してみると本当無理やりですね(笑)
でもどっちも面白いってのは本当です!
どの点も魅力であることは確か!
どっちかしか読んでないって人は是非ジョジョもゴールデンカムイも読んでみてください。
では、最後に、ジョジョで僕が一番好きな台詞の引用で終わります。
ようこそ…『男の世界』へ…
(リンゴォ・ロードアゲイン ジョジョ7部より)