『あさひなぐ』は実写映画でこそ期待できる!漫画は微妙
こんにちは、お久しぶりの投稿です。
漫画の実写映画化、本当に相次いでますね!最近話題の『あさひなぐ』を読んでみましたので感想を書きます。※ネタバレは書きません。
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正直、惜しい!!!!!
面白かったですが、好みじゃない部分もあり...非常に惜しい気持ちになりました...!
面白くないわけじゃないです。読み始めてから朝の7時までぶっ通しで最新刊まで読んでしまいましたし、十分ハマってしまいました。Twitterでもフォロワーさんから「おススメです!」「面白いです!」の嵐でしたし、実写化するくらいですから相当人気作だと思います。
でも、個人的には実写化するような一般受け漫画・王道ジャンルが大好物で大抵アタリなんですが、あさひなぐはどうも合わなかったです。ビックコミックスピリッツさんの作品だな~という感じ。普段ジャンプ系を読んでいる僕からすると若干モヤっとする展開でした。
悪口ばっかり書きたいわけではなかったんですが。。。おススメばかり書いていても嘘っぽいので、珍しくネガティブ記事にしてみようと思います。
漫画『あさひなぐ』概要
とりあえず概要を説明しますね。舞台は高校。薙刀(なぎなた)の部活動モノです。マイナー!「高校から今までとは違う自分になる!」と決意した主人公、メガネのさえないドジっ子が薙刀部に入部し、心身共に成長していくお話です。ざっくりとはこんな感じ。
ちなみに、薙刀の話ですので部員は全員女。(顧問の先生とかちょっとしたラブ要素とかで男もいるにはいる)
「できない子の部活動モノ」のあるある展開ですが、主人公の強みは根性。諦めない心。自分を変えたいという気持ち。経験もセンスもないが、根性で「応援したくなる」主人公になっています。
薙刀という題材自体がマイナーのため、主人公といっしょにルールを教えてもらう感覚でこのあたりはかなり面白いです。とくにメジャーな部活動(サッカーバスケとか)ばっかりやっていた人には「えっこんなルールなんだ」とか「やってるチーム少なっ!」とか、いろんな発見があると思います。興味深いです。
少女漫画ではないので、恋愛要素はほぼありません。男主人公の部活漫画と同じテンションで読めます。
好みじゃなかった点
さて、何が嫌だったかというと、まず
可愛くない!!!!
女の子が圧倒的に可愛くない!!!女の子しかいないのに!!!
作者の画力が逆に素晴らしいんだと思います。運動音痴が土まみれになって走り回る様子が素晴らしくわかる描写です。
鼻水出す、鼻血出す、ガニ股、ドロドロ....美女キャラの真春ですら(実写化では乃木坂の白石麻衣が演じます)別に可愛くは見えません。細くて整っていてかなり強いのはわかりますが。
単に鼻の穴書きすぎ!!!同じくビックコミックスピリッツさんで連載されている「アフロ田中」もそうです...雑誌の空気でしょうか...。
これは本当に好き嫌いだと思うんですよね。可愛さがないからガチ感が伝わって好きって人もいると思うんですよ。でも僕はせめて主人公以外のところで花形がいたりとか、鼻血展開多くするのはやめてくれとか、思ってしまいます。
正直これは5巻くらいまでで、だんだん絵柄も綺麗にはなっていくんですが、それでも掴みの段階でかなり「ええ...」となりました。
そして、スカッとしない!!!!!!
実直に初心者が強くなっていく様子を描写している漫画なので、急に必殺技を身に着けたり・100年に1人の逸材だったり・親が魔王だったりはしないのです。
何度も言いますが、そこがリアルで好きって人もたくさんいらっしゃいます。でも僕は...「え~!?こんなところで主人公覚醒!!??カッチョイ~~~!!!」みたいなのが見たいんですよね。
最近読んだ他の漫画「ボールルームへようこそ」も、設定はかなりあさひなぐと似ている漫画でした。こちらも主人公が初心者なので成長は遅いです。でも、ダンスというジャンルのせいか、時々周りをハッとさせるようなスーパープレイができちゃうんですよ(表現力が問われるスポーツだからか)。
こっちはもうスカ~~~ッとした!と思うんですが、あさひなぐの場合えっちらおっちら階段を上っている感覚で。。。正直15巻くらいまで「スパーン!」と活躍するシーンがないです。もどかしいです。このシーンはもっとここまで盛り上がったれよ~!!みたいな気持ちになります。
そして、敵がいやなやつ!!!!!!
敵キャラが漫画の面白さを決めると言っても過言ではないです。それが、出てくる敵キャラが全て「ヤなやつ」に見えます。
「主人公サイドからしたら敵だけど向こうには向こうのストーリーがあって応援できちゃう」「ヒール役に見えるけど悲しい過去があって同情しちゃう」などの魅力出しが遅い!!!!
遅いというか、その部分を書いてはいるけどそこまで納得いかない・入り込めないからかもしれないです。
軽いネタバレになりますが、嫌な後輩が入ってきても正直まだ解決してないですからね...。一発で黙らせる先輩風みたいなのを見たかったです。
他の漫画で例えるなら(例えなくてもいいけど)「今日から俺は」ですかね。。。今日から俺はの、軽快な感じとかは似てると思います。でも「悪役にムカっとしたままストーリーが続いていく」不快感の方が似てます!
でも実写化はハマる!
そうなんです。タイトルにも書いてますが、実写化するのは本当にいいと思うんですよね。それこそわかりにくい競技の「ちはやふる」より全然映えると思います。
なんたって薙刀が見てみたい!「スネェッ!!」と叫ぶところが見てみたい!!それに尽きます。
そして僕が一番嫌がっていた女の子が可愛くない(ともすると下品)問題も白石麻衣などなどが演じるなら間違いなく払拭されているでしょう。
そして映画なら「展開ダラダラしてんな~」と思うこともないでしょう。きっちり時間内で盛り上がりを作ってくるはずです。
ということで、悪口ばかり書きましたが映画に期待大!です!!!
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ネタバレありでスッキリしなかった点を書く
さて。ネタバレ込みの批評はじめます。
神漫画『スラムダンク』との比較、しちゃいます。
え、そこと比べちゃう?って感じだと思いますが、「スポ根モノ」「ルールすら知らない初心者主人公」「強い人と当たった時の方が強くなる」って条件が同じなので比べてみようと思います!
※その他違うところありすぎますが許してください。
そしてこっからはネタバレというか読んだことある人しかわからないと思うのでまだの方はブラウザ閉じちゃってください...!
やっぱりスラムダンクって神だなーと思うのが、あそこまで名作なのに主人公が1年生の時終わってるんですよね。たった1年間を30巻かけて書いた物語。
今の時代、そんな引き際のいい漫画を作るのはむりかもしれませんね...あさひなぐでは因縁の相手である寧々との試合が終わったところが綺麗な「終わり」だと思いますが、それで終わらせるわけないでしょう。
実際は日本最強の奈歩がラスボスとして描かれているので、そことの試合でラストか?とも思いますが、奈歩は絶対にVS真春となるはずなので、主人公が最後の戦いじゃない...これはおかしい...
ですので、奈歩が産んでしまった悪魔・福田が、真春に憧れている主人公と対比で描かれており、ここのバトルが最後だと思います。「私もあなたのようになってしまうかもしれなかった...!」みたいな。そこにいくまで何試合描くんだっていう。きっと主人公は3年生になっていると思います。
これは他のスポ根漫画も大体そうですが、3年間を描き切るつもりで話進めてます。そうすると敵をいっぱい出していっぱい試合をさせなきゃいけないので、1つ1つが薄まってしまうんだなあと。
別にそれでも面白い漫画ってたくさんあるんですが、スラムダンクが神たるゆえんは、たった何試合かで神に上り詰めたその内容の濃さですかね。つまり薙刀は試合が多すぎ・モブ多すぎで散らかってる印象。
というか、寧々編のラストが最高すぎたし1巻からずっと因縁感を出していたので、それが終わってから奈歩/真春・福田ちゃん/主人公の対比を描かれても「あそこで終わっとけば?」的な気持ちになります。
あと、スラムダンクの構成の中で絶対に欠かせないのが「2万本シュート」だと思うんです。ラストの「左手はそえるだけ」シーンも、題名の通りの「スラムダンク」を決めるのではなくあえて「2万本シュート」で練習の成果を出すというラスト。かっこよすぎ。
それが正直、あさひなぐには「技を極める」みたいな練習シーンがないんです。最初の段階で「抜き技」を覚えたり「上段構え裏脛」に憧れたりなどありますが、血のにじむような練習シーンは全て人間関係や心の成長に特価されていて「この技を磨きまくった」みたいなシーンがないんですよね。それが欲しい。せっかく毎日家でも特訓してるのに、それが全部基礎練って!
ハンターハンターなんかは「修行シーンが好き」って人もいるくらい。もう一段階強くなるならこれを身に着ける!みたいなのが欲しいです...。
てか、スラムダンクもう関係ないけど結局寧々が熊本東に行けなかったのはなんでだったん...?
これが引っかかってるからネガティブ記事を書くに至りました。終わります。